『Still Kool』発売直前のドイツ・ツアー中に、ZDF.de"viva mallorca"によって行われたインタビューを翻訳していただいたので、ここに掲載いたします。
インタビュー内容は、Robert "Kool" Bell、Khalis Bayyan、George Brownの3人により、バンドの事、宗教観、新人発掘、そして2006年6月20日に他界したCharles Smithの事など非常に興味深い内容になっています。
Thanks to Naoko & Kikuyo.
←US盤
2枚組(ボーナスDISC付)
2007年7月10日発売
←ドイツ盤
ボーナストラック
"Party people"
"Medley / Celebration-
Ladies Night-
Get Down On It"
収録
2007年6月22日発売
司会:クール&ザ・ギャングは世界中で有名なバンドです。40年以上も続けてこれた秘訣は?
KOOL:ファミリースピリット(家族のような結束)だと思う。なぜなら、一緒に子供の頃から育ったし、親同士も友達だったし、親にいつも言われていたことは “Stay together.” (別れるな)それを今日まで守ってここまできた。それと、もちろんファンの存在だ。ファンなしではクールは存在しない。サポートしてくれるので、次もヒット曲をと頑張り続けている。
KHALIS:A lot of hard work, dedication(努力、思い入れ)など、それに学校も一緒だったしね。
GEORGE:それと情熱。誰だって自分のやることにパッションがなければね。強いパッションをもって、食べることも忘れ、夜遅くまで、納得のいくまでのめり込むくらいじゃないとね。ぼくらは全員その同じ情熱をもっている。同じテンションがある。
司会:ご家族がそれぞれ違う宗教だとききました。仏教、イスラム教、キリスト教等々、宗教が違ったり、異なるバックグランドをもっていると難しくないですか?それとも、より豊かなものにつながるのですか?
GEORGE:僕はより豊かになると思う。個人が選択した人生を、それぞれ理解することである。人々を成長させるし、一人一人の人類を理解する力を広げ、高める。そこに共通するのは、みんな「Higher Power」(神)を信じていることである。仏教も、イスラム教も、ユダヤ教も、キリスト教も、結局は同じことを言っている。
KOOL:クール&ザ・ギャングは、みんなが一緒になり、様々な宗教を尊重し、認め合うことにある。僕らは一緒に仕事をし、一緒に努力をし、そのことを神に感謝する。
KHALIS:宗教は一つなのさ。一つの神、一つの太陽、一つの宇宙、一つの家族。
GEORGE:一つの声(one voice)
司会:長くて、輝かしいキャリアの中で、大勢の有名人ともコンタクトがありましたね。その1人がモハメド・アリでしたね。彼との関係について話してくれますか?今でも付き合いがあるのですか?
KOOL:モハメド・アリは、ご存知の通り偉大な人で。僕の父はボクサーだったけど多発性硬化症で亡くなった時、父の慈善興行にきてくれたんだ。モハメド・アリのような大物が僕の父のそういう会にきてくれたんで感激した。
KHALIS:彼は多くの人にインスピレーションを与える。
GEORGE:70年代の前半、ある日、バンに荷物をつんでいたんだ。そしたら、モハメド・アリがきて、実際に荷物のつめ方を教えてくれたんだ。覚えてるかい?(一同:YEAH!)それはこっち、それはあっち、とか。とても親切な人だ。
司会:あなた方は多くの有名人と仕事もする。そして、多くの人を有名にする、サポートもする。例えば、ピンク(?)、フージーズ・・・。ステージの他にもいろんなことをすることは大事ですか?
(KOOL:KHALIS?)
KHALIS:そうです。多くの新人アーティストとも仕事をします。フージーズ、カラー・ミー・バッド、ピンクなど。ガイダンスをしたり、ヘルプが必要なところでサポートしたりする。フージーズのローリン・ヒル、ワイクリフ、プラスたちは、ヘルプをしてほしいときたので、5年間ほどサポートして成功した。他にも、ケイト、カラー・ミー・バッド・・・
司会:どうやって接触してくるのですか?
KHALIS:それは、例えば、最初はチョイスというグループで、1人が親戚だった。それで、長い話しを短くすると、その中の1人が独立して成功したわけ。本名なんだっけ?アリーシャか。でも、ピンクにしてそれがうまくいったんだ。
KOOL:いつでも才能のある子を探しているよ。KTFAエンターテイメントと言うんだ。ピンク、フージーズ、カラー・ミー・バッド等々。いいことだよ。
KHALIS:"Ladies' Night" をやっているとき、ホイットニー・ヒューストンも僕らところに来たんだよ。でも、その頃は僕らも大変で助けてあげることはできなかったんだ。
KOOL:最近では、若いジェームス・ガーファンクルと何かするかも知れないんだ。あのアート・ガーファンクルの息子だ。
司会:40年前に自分たちが新人だった頃と、今の人たちを比べた時、違いは何ですか?音楽業界も変わりましたか?比較できるものですか?それとも、全く違う世界ですか?
GEORGE:全く違う世界だよ。まず、テクノロジーが違う。テクノロジーの観点から歌の作り方が違う。それから、フォーラム(形式)が違う。僕らの頃は、クラブで演奏して腕を磨いた。それと、今の僕らのようにいろいろと教えてくれた先輩がいた。そう言うことが最近ではあまり見られない。ビジネス面も変わったし、インターネットとか、テクノロジーの面で変わったよ。
KHALIS:今度の新しいアルバムに 'Everything is gonna change' って曲があるんだ。「すべてを知ってるわけじゃない、雨がふることもある、つらいこともある、一つだけ真実がある。真実も常に変わる。We can't say we know it all. For one thing, sometimes it rains. You'll feel some pain. But one thing is true. It will always change. Everything is gonna change.♪
司会:観客は変わりましたか?アメリカとヨーロッパの違いは?スペイン、ドイツ、等々、、
GEORGE:音楽は世界中に共通する。音楽は癒すし、感動させる。例えば 'Celebration' を歌うと、アメリカでもここでも同じヴァイブを感じるよ。みんな、元気になってハッピーな気持ちになる。
KOOL:ヨーロッパのみなさんに、長年クールをサポートしてくれて感謝したい。僕たちはこちらにくるのは大好きだ。スペイン、イタリー、フランス、ヨーロッパ大陸全部。深く感謝している。
司会:マヨルカの印象は?アリーナも見ました?
GEORGE:雄牛はどこだあ?!さあ、来い!
KOOL:スペインのあちこちで演奏したけど、最高だよ。なぜなら、You guys like to party! ノリがいいよ。素晴らしいよ。
GEORGE:Viva, Majorca!
KOOL, KHALIS & GEORGE:BGMさ!We love Spain!
司会:ドイツでは、何か特別な体験をしたのですか?
KOOL:初めてドイツに行ったのはいつだっけ?74, 75?
GEORGE:72年じゃないか?ドイツには何度も行ったものだから、ミュンヘンの飛行場に着くと、「お帰りなさい」って歓迎されたものだよ。ここに住んでいるんだろう?ってまで言われたよ。おそらく、ドイツの大都市、地方都市のほとんどに行って演奏してると思うよ。
KOOL:ドイツはすごいよ。特にベルリン。
GEORGE:僕は、ミュンヘンが好きだ。ベルリンも。
KOOL:彼は、西海岸出身なんだよ。それでミュンヘンは西海岸と通じるものがある。僕らは東からなんだよ。でも、全部素晴らしいよ。
KHALIS:田舎も美しいし、大好きだ。ぼくは、ドイツでスピリチュアルな体験をしたんだ。
KOOL:教えてくれよ。
KHALIS:話したじゃないか?
司会:40年間も一緒に仕事をしてきた。良いときも悪いときも一緒に。例えば、昨年ギターマンが亡くなった。この時点で、やめようと思ったりしますか?それとも、これから先の10年は、今まで以上に頑張るぞ、と思いますか?
GEORGE:明日が一周忌だ。
KOOL、KHALIS:そうだ。明日で一周忌だね。
GEORGE:僕らはみんな知ってる、チャールズは、僕らに続けてほしいと思っている事を。
KHALIS:そう。彼は、次の世界に行っただけだ。それに、毎回、演奏する時彼を思う。例えば 'Celebration' のギターを聴くと、永遠にチャールズだよ。'Funky Stuff' を聴いたら、それはチャールズだよ。彼は、今でも一緒に演奏しているよ。
GEORGE:"Still Kool"のすべてのトラックに彼は演奏しているよ。
KHALIS:僕らがいなくなってもクールは残るし、セレブレートする理由はあるさ!
KOOL:ローリング・ストーンズや、BBキングとか見てみろよ。同じだよ。
司会:ローリング・ストーンズ?
KHALIS:彼らは、サバイバーだよ。
KOOL:10年前に、ストーンズに後何年やるんだ?って聞いたよ。でも、まだまだ健在だ!
KOOL:エルトン・ジョンも。クラプトンも...
KHALIS:ジェームス・ブラウンもマイルス・デイビスも最後の日まで頑張ってたよ。
司会:ますますの成功を祈ります。どうもありがとうございました。